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2)団地再生と技術知財(アップグレード改修等)




団地再生技術知財の基礎的コンセプト

多くの住宅団地は今一斉に老朽化し、何らかの“再生”が求められていますが、私たちは個々の団地再生プロ ジェクトが抱える課題を、この理念に基づいて把握し、関連情報を集約・整理して、適切な解決策を提供します。


団地再生の 3 つの課題

・「住環境の再生」

・「コミュニティの再生」

・「ハウジング経営の再生」


[住環境の再生技術の 3 つのレベル]

  1. 団地再生プロジェクトには様々な技術が含まれる。それらは建築の構造、意匠、設備に関連する技術領域であり、それぞれが産業を構成している。

  2. 図1は、団地の住環境には、住戸(インフィル)、住棟(スケルトン)、団地(ティッシュ)の3つの住環境技術レベルを示す。

  3. 各レベルでの技術と産業の担い手は異なり、また、住戸・住棟・団地のあり方を決定する主体も異なる。このレベル間の担い手の合意形成が重要である。



[大規模修繕から団地再生への不連続性]

  1. 分譲団地では、管理規約に基づいた大規模修繕が定期的に実施されている。

  2. 大規模修繕では、共用部(スケルトン)を対象に実施されているために、専有部(インフィル)、団地敷地の共用部(ティッシュ)などの修繕は対象から外されることが多い。ここに団地再生の不連続性がある。

  3. また、グレードアップ改修項目については、改めて居住者の合意形成と出資が必要となる場合があり、実施にあたっての大きなハードルとなる。

  4. 団地再生が目的とする総合再生事業は、グレードアップ改修(表1)のレベルを更に越えるものであり、現在の長期修繕計画の延長線上に位置付けることは難しい状況にある。

  5. 住環境の再生では、この不連続性をソフト・ハード両分野での技術開発によって解決することが望ま れている。



  • 「団地型マンション再生要素技術・製品データーシート」  2011年 国交省マンション再生環境整備事業補助金により作成(B4製本34頁)

  • 「団地再生コストシミュレーションソフト」  2011年 国交省マンション再生環境整備事業補助金により作成(A4版製本104頁)


 

副会長・ジエス 安孫子 義彦


 

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