top of page

「住まいは再生し続ける」

協会20周年に際し、先人のご尽力に衷心より敬意を表し、心よりお慶び申し上げます。

私が主な生業とする分譲マンション総合管理業においては、ここ数年、新型コロナウィルス禍に大きな変化が始まりました。

マンション管理のニューノーマルは、時に過剰ともいえる管理仕様の合理化、コミュニティ幻想から脱することによる組合員・役員の負担の軽減、そして第三者を管理者として起用する第三者管理方式(当グループでは「管理者方式」と呼称)への移行です。この変化において、上述のコロナ禍は決して理由ではありません。いわゆる「戦後民主主義」を範としたとも思われる、組合員の奉仕や犠牲を前提とした理事会方式による管理組合運営は、そのこと自体が矛盾を内在しており、コロナ禍はトリガーとなってその矛盾を吐き出させたのであろうと思います。

当グループにおいては、管理を受託している分譲マンションの既に2割以上において上記の管理者方式が採用され、その割合は日増しに増加しています。分譲マンションに暮らす人々は、様々な誤解や幻想から解き放たれ、プロフェッショナルのリードのもと、真の意味で、自由に自ら所有する資産の価値維持や向上に向きあうことが出来る時代を迎えています。

そのような点において、私たちプロフェッショナルの役割、専門家集団である協会の果たすべき役割は重要です。

人々の営みが続く限り、住まいは絶対に必要なものであり、永遠に再生を続けます。次の20年、そしてその先も、当協会が重要な役割を果たし続けることを願っています。


 

福井 滋(ふくい・しげる)

特別会員 合人社グループ 代表


 

bottom of page